この記事では、『転生林檎』/ピノキオピーの音域について解説していきます。転生林檎は、大人気ボカロPであるピノキオピーさんの22作目となるボカロ曲です。近年アニメなどで注目を集めている「転生」をテーマにした風刺的な歌詞で、大きな反響を呼んでいます。また、カラオケではJOYSOUND、DAMともに収録されています。
転生林檎の音域
転生林檎の音域について、下の鍵盤の画像を用いて説明していきます。
転生林檎の最高音はhiF、最低音はmid2Cです。音域の広さは1.5オクターブ、音数にして18音です。最高音も最低音も、ボカロ曲の平均ともいえるような場所にあります。ボカロ曲を歌うにあたって裏声はほとんどの場合必要になりますが、転生林檎は裏声を使う曲にしては簡単です。なぜなら、最高音がhiFと裏声出だしやすい音域にあり、さらに裏声と地声の切り替えがしやすい曲であるからです。裏声と地声の切り替えをする回数は多いですが、切り替えのタイミングがわかりやすい曲です。
転生林檎と音域が近い曲は?
転生林檎と音域が近い曲には、こんなものがあります。
マーシャル・マキシマイザー:mid2C#~hiF
腐れ外道とチョコレゐト:mid2C#~hiF#
アルカリレットウセイ:mid2B~hiF
マトリョシカ:mid2C#~hiE
「転生林檎を歌ってみたい!」と思う方には、上にあげたような曲も音域が近いためおすすめです。ぜひ一度歌ってみてください!これらの曲の音域の解説は、上にあるリンクから飛べますので、読んでみてください。
転生林檎の最高音・最低音の場所
転生林檎の最高音・最低音は、それぞれどんな場所で出てくるのでしょうか?
最高音
最高音のhiFは、サビで出てきます。すべてのサビで1回ずつ登場します。
最高音(hiF)を赤で、2番目の最高音(hiE)を黄色で塗りました。
くりかえし くりかえし 生まれ変わり
きらめく似たり寄ったりのストーリー
リインカーネーション リインカーネーションの果てのオーバーキル
どうして どうして
転生林檎のサビでは、hiD以上の音域が多く要求されます。
最低音
最低音のmid2Cは、Aメロ・Cメロで出てきます。かなり登場回数が多く、秒数も長いことが特徴です。
最低音(mid2C)を青で、その次の低音(mid2D)を黄色で塗りました。
平凡な自分が嫌 なんでもない生活が嫌
胡散臭い売人から買った 怪しい林檎を頬張った
賢いワナビーはみんなやってる 一端の何者かに
生まれ変わってやり直せる 転生林檎
早口パートでありながら最低音が多く登場します。最低音に音域の余裕を持っておくことで、早口パートでも滑舌を失うことなく歌うことができます。
転生林檎の演奏区間ごとの音域
次に、転生林檎の演奏区間ごとの音域について見ていきましょう。
最初に区間ごとの音域の概要を紹介しておきます。
転生林檎の音域は区間ごとに分析すると、このように推移していきます。
Aメロとそれ以外とで、音域の性質が大きく違うのが見てとれます。Aメロは低音域中心で、それ以外は高音域、おもにhiD以上の高音域も登場してくる、といった感じです。hiD以上の音域はサビですさまじく多く出る、ということはおわかりでしょう。サビの半分ほどはその高音域で埋め尽くされています。だから、hiD以上の音域は裏声で出す、など、裏声と地声の切り替えのルールを自分で決めておくと歌いやすくなります。すべて地声で歌いきるのは難しい曲ですが、そのようなルールを決めることで、裏声が苦手な人でもある程度歌うことができるようになるのです。
転生林檎の男性が歌いやすいキー
転生林檎を男性が歌うには、どのようなキーに設定すればよいのでしょうか?
男性は、原キー-1オクターブで歌うとよいでしょう。だから、カラオケで歌うときはキーを変える必要はありません。
そのまま音域を1オクターブ下げてくることで、音域はmid1C~mid2Fとなり、男性の平均音域の中に収まります。低音域には大きな余裕がありますので、Aメロの低音早口パートでも、滑舌に集中することができるでしょう。このように、音域に余裕があるだけでそれが歌う時の余裕につながるので、堂々と歌うことにつながるのです。また、この音域で歌えば、裏声を使う必要はあまりないと言えます。
転生林檎の女性が歌いやすいキー
転生林檎を女性が歌うには、どのようなキーに設定すればよいのでしょうか?
女性は、原キー-4で歌うとよいでしょう。だから、カラオケで歌うときはキーを-4に設定するとよいでしょう。
キーを4つ下げることで、音域はmid1G#~hiC#と、女性の平均音域にぐっと近づきます。音域の広さもほとんど同じですので、このキーで歌うのが一番良いと言えます。転生林檎は裏声を使って歌った方が良い、と先ほど説明しましたが、このキーで歌えば裏声は問題にする必要はありません。だから、裏声が苦手な人にとっても歌いやすいキーであると言えます。
まとめ
ここまで転生林檎の音域について詳しく見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
転生林檎の音域は、mid2C~hiF。
最低音のmid2CはAメロ・Cメロで、最高音のhiFはサビで登場します。
音域の広さは平均的であり、最高音も最低音も特徴的ではない。ただ、間奏が極端に少ないことや早口パートの多さ、1オクターブの跳躍の頻出などがあるため、歌いやすい曲であるとは言えない。特にサビではhiD以上の音域が半数を占めるほど高音域の頻度が多いため、原キーで歌う場合は裏声必須である。音域の広さ以外の、歌に関する要素をすべて試されているような曲である。だから音域が狭くても、転生林檎をしっかりと歌いこなせる人は、歌の地力があると言えるだろう。
☆転生林檎は、最低音・最高音を気にしながら、しっかりと曲のリズムや正しい音程についていけるかがポイント!!
<<関連記事>>
ピノキオピーさんのボカロ曲について、他の曲の音域も知りたいと思った方は、こちらの記事も参照してみてください。
コメント
音程の変わり方や最高音と最低音などが細かく書かれていて助かりました。ありがとうございます。バルーンさんのシャルルも是非やってほしいです。
コメントありがとうございます!
歌う時の音域確認の参考になったのであればうれしいです。
シャルルの記事も近々アップロード予定なのでよろしくお願いします!