この記事では、『とても素敵な六月でした』/eightの音域について解説していきます。とても素敵な六月でしたは、eightさんの22作目のボカロ曲で、同氏の代表作でもあります。イラストが多用されたMVと考えさせられる歌詞とは裏腹に、ハイスピードで進行していくメロディーという二面性で注目を集めている曲です。また、カラオケではJOYSOUND、DAMともに収録されています。
とても素敵な六月でしたの音域
とても素敵な六月でしたの音域について、下の鍵盤の画像を用いて説明していきます。
とても素敵な六月でしたの最高音はhiA#、最低音はmid2A#です。音域はちょうど1オクターブ、音数にして13音です。ハッキリ言って、ボカロ曲にしては狭すぎです。音域が1オクターブ未満の有名ボカロ曲を、少なくとも私は知りません。「音域が超狭い曲」として有名な曲・サウダージでも音数は10音です。それに肉薄するような、トップクラスの音域の狭さを誇っています。
とても素敵な六月でしたの最高音・最低音の場所
とても素敵な六月でしたの最高音・最低音は、それぞれどんな場所で出てくるのでしょうか?
最高音
最高音のhiA#は、すべてのパートで出てきます。毎パートに1~2回、hiA#が出てきます。
ここでは、高音域が全体に出てきやすいサビの後半を例にとって音程を解説します。最高音(hiA#)を赤で、2番目の最高音(mid2G#)を黄色で塗りました。
閉塞と千の世迷言で回る膿んだ世界が終る前に
夢の中さえもずっと 焼きつけたいの
基本的によく出てくる高音域の音はmid2Gであり、mid2G#、hiA#はそこまで多く出てきません。
最低音
最低音のmid2A#は、すべてのパートで出てきます。最高音も最低音もすべてのパートで出てくるという、異常なことが起こっています。
最低音(mid2A#)を青で、2番目の最低音(mid2C)を黄色で塗りました。
潰された私の体躯は酷く脆い固形と化して
音ひとつしない市街地で忌々しい不祥を呪うのさ
最高音も最低音も登場回数がそこまで多くないので、中音域に音が固まっているということがよくわかります。
とても素敵な六月でしたの演奏区間ごとの音域
次に、とても素敵な六月でしたの演奏区間ごとの音域について見ていきましょう。
最初に区間ごとの音域の概要を紹介しておきます。
とても素敵な六月でしたの音域は区間ごとに分析すると、このように推移していきます。
異常な光景です。ゾッとしました。音域が1オクターブしかないということ以上に異常です。普通の曲では、サビでの盛り上がりや、Aメロでの落ち着きをわかりやすく表現するために、サビでは高音域を、Aメロでは低音域を使うというのが常識です。その常識をフル無視した上で、ここまで完成度の高い美しい曲が完成されるというのは、正直言って脱帽です。とても素敵な六月でしたが「綺麗な旋律」として評判な理由には、このようにすべてのパートで音域がそろっているということも関係しているのかもしれません。
とても素敵な六月でしたの男性が歌いやすいキー
とても素敵な六月でしたを男性が歌うには、どのようなキーに設定すればよいのでしょうか?
男性は、原キー-1オクターブで歌うとよいでしょう。だから、カラオケで歌うときはキーを変える必要はありません。
1オクターブ下げて歌うことで、音域はmid1A#~mid2A#となり、男性の平均音域の中に入ります。もともと、とても素敵な六月でしたは音域が超狭いため、相当変なキーにしない限り、出だしの音が歌えたらすべて歌えます。また、地声が高めという方は、原キーにも挑戦できる曲です。
とても素敵な六月でしたの女性が歌いやすいキー
とても素敵な六月でしたを女性が歌うには、どのようなキーに設定すればよいのでしょうか?
女性は、原キーままで歌うとよいでしょう。もちろん、カラオケで歌うときはキーを変える必要はありません。
キーを変えなくても、とても素敵な六月でしたの音域はmid2A#~hiA#ですので、女性の平均音域の中に収まっています。原キーで、さらに裏声なしで歌えるボカロ曲はあまり多くありません。とても素敵な六月でしたはすごく音域が狭く、最高音も低いため、原キーでも十分に余裕をもって歌えそうです。
まとめ
ここまでとても素敵な六月でしたの音域について詳しく見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
とても素敵な六月でしたの音域は、mid2A#~hiA#。
最低音のmid2A#も、最高音のhiA#もすべてのパートで登場します。
音域が1オクターブしかないという、めちゃくちゃ音域の狭い曲。さらに、人間の地声に近い音域であるため、原キーで歌える人が多いであろう曲。覚えるべきパートも3種類しかないため、本当に歌いやすい曲である。懸念点かあるとすれば、速いテンポと音程の変化だ。BPMは210で、速めな曲である。16分音符主体のフレーズこそ出てこないものの、8分音符主体で音程が細かく変わるフレーズがある。そこだけ、音程を正しくつかめるように注意しておきたい。
☆とても素敵な六月でしたは、速い音程の変化を正確にとらえられるかがポイント!!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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