この記事では、『スロウダウナー』/ろくろの音域について解説していきます。スロウダウナーは、ろくろさんの7作目となるボカロ曲です。YouTubeでは465万回再生、ニコニコ動画では240万回再生を超えるヒットを記録し(2023年12月現在)、プロジェクトセカイにも追加され、さらに人気を集めています。また、カラオケではJOYSOUND、DAMともに収録されています。
スロウダウナーの音域
スロウダウナーの音域について、下の鍵盤の画像を用いて説明していきます。
スロウダウナーの最高音はhihiB、最低音はmid2D#です。音域の広さはは1.7オクターブほどで、音数にすると21音です。ボカロ曲の平均的な音域の広さをしています。ただ、最高音はhihiBであり、そこそこ高めです。hihi域に最高音がありますので、裏声もってしても原キーで歌える人は限られてくるでしょう。また、スロウダウナーの原曲は初音ミクとGUMIのデュエットですが、この解説では一人で歌うことを想定しています。
スロウダウナーと音域が近い曲は？
スロウダウナーと音域が近い曲には、こんなものがあります。
フラジール：mid2D#~hihiA#
東京テディベア：mid2D~hihiA#
病み垢ステロイド：mid2D~hihiC
アンハッピーリフレイン：mid2E~hihiC
プロトディスコ：mid2D#~hihiA#
「スロウダウナーを歌ってみたい！」と思う方には、上にあげたような曲も音域が近いためおすすめです。ぜひ一度歌ってみてください！これらの曲の音域の解説は、上にあるリンクから飛べますので、読んでみてください。
スロウダウナーの最高音・最低音の場所
スロウダウナーの最高音・最低音は、それぞれどんな場所で出てくるのでしょうか？
最高音
最高音のhihiBは、サビで出てきます。落ちサビを除くすべてのサビでhihiBが登場します。落ちサビでは転調が起こってキーが1つ下がっているので、落ちサビの最高音はhihiA#となっています。
最高音(hihiB)を赤で、その次の最高音(hihiA)を黄色で塗りました。
嗚呼
人類最後に愛を持ったって
僕に居場所はないでしょうか
hihiBが出てくるときはいつも、その直前の音がhiBです。ちょうど1オクターブを一瞬で跳躍するので、最高音のhihiBを出すときはしっかりと音程を合わせられるかに注意が必要です。
最低音
最低音のmid2D#は、落ちサビで出てきます。落ちサビで最低音が登場するという、少し珍しい構造をしています。
最低音(mid2D#)を青で、2番目の最低音(mid2F)を黄色で塗りました。
本当は咲いてみたいってこと 思い出したんだ
たどり着いたんだ 正体と 擬態したアイを
落ちサビで最低音が登場した直後に、ラスサビになって一気に盛り上がります。とことん雰囲気を落としてから一気に盛り上げるという、切り替えの技術が必要です。
スロウダウナーの演奏区間ごとの音域
次に、スロウダウナーの演奏区間ごとの音域について見ていきましょう。
最初に区間ごとの音域の概要を紹介しておきます。
スロウダウナーの音域は区間ごとに分析すると、このように推移していきます。
非常に多くの区間があるため、音域をそれぞれ解説するだけでも精一杯です。最低音、最高音にも規則性や一定のルールがあまり見いだせないため、音程を覚えるのは難しいかもしれません。区間ごとにみてみると、落ちサビの音域の広さが目立ちます。最低音のmid2D#を出しながら、最高音はhihiBに肉薄するhihiA#です。
ただ、hihi域の高音が出てくる回数はそこまで多くなく、よく使われる音域の中の最高音はhiGです。だから、スロウダウナーを歌うには、mid2D#~hiGが地声で出せれば問題はありません。
スロウダウナーの男性が歌いやすいキー
スロウダウナーを男性が歌うには、どのようなキーに設定すればよいのでしょうか？
男性は、原キー-1オクターブ-9(-21)で歌うとよいでしょう。だから、カラオケで歌うときはキーを+3に設定しておくとよいでしょう。
このキーは、スロウダウナーの花鋏キョウ×獅子神レオナ(Re:AcT)によるカバーバージョンと同じキーです。+3のキーでのスロウダウナーはどんな感じになるのかが気になった方は、ぜひ聞いてみてください。
キーを21個下げると、音域はlowF#~mid2Dとなり、男性の平均音域とほぼ重なります。最高音にはもともと余裕がありますので、地声が低いという方でも楽に歌うことができます。
スロウダウナーの女性が歌いやすいキー
スロウダウナーを女性が歌うには、どのようなキーに設定すればよいのでしょうか？
女性は、原キー-9で歌うとよいでしょう。だから、カラオケで歌うときはキーを+3に設定しておくとよいでしょう。
スロウダウナーの音域の広さと女性の音域の平均的な広さはほとんど一緒なので、キーを9つ下げることで音域は平均音域とほとんど重なります。音域はmid1F#~hiDです。ただ、hiDなどの高音域はあまり出てこず、スロウダウナーでよく出てくる音域は、このキーではmid1F#~hiA#です。hiDは高くて地声では出ないという方でも、hiA#までならほとんどの方が地声で出てくると思います。hiDは裏声を使って出すとよいでしょう。
まとめ
ここまでスロウダウナーの音域について詳しく見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
スロウダウナーの音域は、mid2D#~hihiB。
最低音のmid2D#は落ちサビで、最高音のhihiBはサビで登場します。
音域の広さは平均的。音域が広すぎて歌えない、ということは発生しにくいだろう。ただ、音程をつかみづらいため、しっかりと原曲を聞きこんで覚える必要がある。また、演奏区間が多く、全く同じパートが再び出てくることは少ない。だから、曲全体を流れとしてまとめて覚えるとよい。最高音のhihiBが出てくるタイミングは、その直前がhiBであり、1オクターブの跳躍をして出さなくてはならないため、音程を合わせるのが難しい。
☆スロウダウナーは、1オクターブの跳躍をして出てくる最高音を、自分に合った声で音程を合わせられるかがポイント！！
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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